1. お金系
2. 自己啓発
3. 心理学系
4. 歴史・偉人系
5. 理系全般
6. 役立つ
7. 日本語・文章
8. 経済・経営・マーケテイング
9. 政治・宗教
10. 社会問題
11. 小説
<お金系>
金持ち父さん貧乏父さん ロバート・キヨサキ
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著者は日系アメリカ人のロバート・キヨサキさんです。ロバートさんの資産は推定$8000万 (90億円弱) と言われています。また、現米大統領のトランプ氏と共著を出したこともあります。
「金持ち父さん貧乏父さん」は多くの経営者やビジネスマンからの評価も高く、全世界で51カ国語に翻訳されるほど人気です。
本の内容は、著者であるロバートさんが金持ち父さん (実在したかは不明) と貧乏父さん (本当のお父さん) からそれぞれの教えを受け、最後は金持ち父さんの教えを聞き、金持ちになるというものです。
金持ち父さんは、”金持ちはお金のためには働かない”や”ローンで買った持ち家は資産ではない”など、お金に関する大切な教訓を教えてくれます。
私はこの本を読んで、お金に対する考え方 (とくに働いて収入を得ること) が大きく変わりました。
お金の教養 泉正人
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著者はファイナンシャルアカデミー代表の泉正人さんです。泉さんはお金の貯め方や使い方といったお金の教養を精力的に伝えている方です。
お金の教養は、”お金は汚いという幻想は取り除く”や”貯金の習慣化やお金のコントーロール能力は収入とは比例しない”などお金に関する大切なことを教えてくれます。
とくに、お金を使うときの注意点や資産運用の基本的な考えは非常に役に立ちます。
日本の教養課程では習わないからこそ、読んでおきたい一冊です。
知っておきたいホントに大事なお金の話 佐伯良隆
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著者はハーバードビジネススクール経営修士の佐伯良隆さんです。現在は金融教育と英語教育に力を入れられています。
知っておきたいホントに大事なお金の話は、お金の概念から金利の話や資産運用の話までカバーしています。ちょっとした数式も使われており、本格的な本となっています。
また、お金の世界においしい儲け話はないという大切なことを学べます。
お金の教養と合わせて読めば、お金に関する基礎知識はバッチリでしょう。
ゼロからわかる金融入門 基本と常識 伊藤良太
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著者はファイナンシャルプランナーの伊藤亮太さんです。伊藤さんは資産運用、社会保障、保険を専門とする方です。
金融入門では、マクロな視点での株や債券、銀行 (日銀含む) と省庁の役割などについて学べます。図をたくさん用いて説明しているため、理解しやすいです。
本のタイトル通り、金融に関して初心者の方にオススメの本です。
<自己啓発>
ユダヤ人大富豪の教え 本田健
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著者の本田建さんは経営コンサルタント、投資家を経て作家になられた方です。
本や講演などを通じて、お金や仕事、人生に対する彼の考え (幸せな金持ちになることや好きなことを仕事にするなど) を多くの人に伝えています。
本の内容は、若かりし頃の本田建さんがユダヤ人大富豪から幸せな金持ちになるための秘訣を実戦形式で学ぶというものです。中でも、”幸せに成功するためには大好きなことを仕事にする”や”お金の主人になるか奴隷になるか”といった言葉は、自分の人生感や仕事感、お金に対する考え方を180°変えてくれました。
生き方 稲盛和夫
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著者は京セラの設立者でお馴染みの稲盛和夫さん。
稲盛さんは人一倍の経験をされており、まさに人生の大先輩と呼べる方です。
本書では、稲盛さんが自身の成功や失敗、挫折から学んだことをもとに、個々人が望む人生を生きるために必要な考え方や姿勢を教えてくれます。稲盛さんの一貫した人生に対する考え方からはきっと多くのことを学べるはずです。
人生の路頭に迷ったとき、生きる意味を見出したい方にぜひ。
ゼロ 堀江貴文
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著者はホリエモンの愛称でお馴染みの堀江貴文さん (元ライブドア社長)。堀江さんはニッポン放送の買収に名乗りを上げたり、衆議院選挙に立候補するなど、時代の寵児と呼ばれていました。しかし、2006年に証券取引法違反で逮捕されてしまいます。その一件で、堀江さんは文字通りすべてを失いました。
本書は、堀江さんがすべてを失って感じたこと、それまでの人生を振り返って思うこと、これからなすべきことについて語っています。今まで世に語ってこなかった堀江さんの側面がありありと綴られています。
堀江さんに対する意見は賛否両論ありますが、この本を読んで彼に対する私の好感度は上がりました。また、彼の考えには見習うべき点がたくさんあるなと痛感しました。
7つの習慣 スティーブン・コヴィ―
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7つの習慣は、優れた人格を持つことを軸として、成功のカギを握る習慣を示した本です。具体的には、
- 主体性を発揮する… 何かを変えたいときはまず自分を変える。言葉は自己達成予言になる。
- 目的を持って始める
- 重要事項を優先する… 緊急度と重要度に注目する。
- Win-Winを考える
- 理解してから理解される
- 相乗効果を発揮する
- 刃を研ぐ… 健康面、精神的側面、知的側面、社会・情緒的側面を常に磨き続けること。
の7つが紹介されています。自分の人生の成功を願う方全員にオススメの本です。
スタンフォードの自分を変える教室 ケリー・マクゴニガル
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著者は米国スタンフォード大学で心理学を教えているケリーマクゴニガルさんです。ケリーさんは”Ted Talks”や”世界一受けたい授業”に出演されたこともあります。
本の内容は、実際にスタンフォードで行われていた授業が元になっており、心理学の観点から、自分の意志をコントロールする術を教えてくれます。
”なぜやりたくないことをしてしまうのか”や”疲れていると抵抗できない”、”脳が大きな嘘をつく”など、役に立つ情報が目白押しです。
これからの世界を作る仲間たちへ 落合陽一
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著者はメディアアーティストととして知られる落合陽一さんです。
落合さんは筑波大で研究をされている傍ら、メディアにも多数出演されています。
本書はコンピュータやインターネット、さらには人工知能によって急速に変わりゆくであろう世界において、我々(とくに若い世代) が強く生き抜いていくための方法を示唆しています。
「力ずくでなくとかなるものはすべてコンピュータにやられる」や「勉強と研究の違いを理解できるか」、「語学力にとらわれない時代がやってくる」など知っておくべき考え方が満載の一冊です。
<心理学系>
世界は感情で動く マッテオ・モルティーニ
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この本は、人間の感情が判断や行動にどのような影響を及ぼすのかを教えてくれます。
本を読み進めていくうちに、自分の実体験と結びつく法則がいくつもでてきます。
とくに印象に残った法則を以下にまとめます。
予言の自己成就… 個人が自己の予測や願望に沿うような行動をとった場合、社会現象としてその通りの結果が出現すること
コンコルドの誤謬 (ごびゅう) … 「今まで使ったお金が無駄になる」という損失を回避しようとする意識のトラップ
アンカリング効果… 最初に印象に残った数や言葉が後の判断に影響を及ぼすこと
自己奉仕的バイアス… ある行動や事象の意味を解釈する際に、成功しても失敗しても自分の都合の良いように判断をゆがめること
あなたも知らず知らずのうちに、判断や行動のトラップに引っかかっているかもしれません。
影響力の武器 ロバートチャルディーニ
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人間の行動は状況によって大きく左右されることがあります。
たとえば、数量限定と聞くと思わず反応してしまうなどです。これは多くの方が経験していると思います。
この本は、先の例を含め、どのような状況下で人間の行動がどう影響を受けるかについて解説しています。
具体的な内容は以下の通りです。
1. 返報性のルール
他者から何かを与えられたら自分も同じようなやり方で相手に返すように努めること。これは非常に大きな力を持っているため要注意。望みもしない厚意を最初に相手から受ける場合にも適応される。
2. コミットメントと一貫性
ほとんどの人には、自分の言葉、信念、考え方、行為を一貫したものにしたい、あるいは他者からそう見られたいという欲求がある。
3. 社会的証明
他人を模倣しようとする強い作用が働く。人は自分と似た他者のリードに従う傾向がある。自分の決定に自信を持てないとき、あるいは状況があいまいなときに強い影響を発揮する。
4. 好意
人は自分が厚意を感じている知人に対してイエスと言う傾向がある。要因には、身体的魅力、類似性、人や事物と接触を繰り返し馴染みをもつことが挙げられる。お世辞は少なからず効果があるといわれている。
5. 権威
権威者に対する服従は、一種の短絡的な意思決定として、思考が伴わない形で生じてしまう。とくに、人は肩書き、服装、自動車といった、権威のシンボルに対して反応する。
6. 希少性
人は機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす。数量限定や最終期限がわかりやすい例である。
EQ こころの知能指数 ダニエル・ゴールマン
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知能指数(IQ)はみなざんごぞんじですよね。この本はIQならぬEQ、こころの知能指数について説いた本です。(こころの正常性や成熟度といった方がわかりやすいかもしれません。)
<歴史・偉人系>
読むだけですっきりわかる日本史
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新進気鋭の若手教育評論家である後藤武士さんです。後藤さんは日本全国授業ライヴ「GTP」主宰として、日本全国で講演をされている方です。
本書は旧石器時代から現代までの日本史を完全網羅しています。
用語を羅列しているだけの教科書とは違い、本書は歴史上の事柄に対する原因と結果の説明や時代背景の描写、豆知識などがしっかりしているため、歴史があまり好きでないという人でも、日本史の流れをしっかりと捉えることができます。
まさに、読むだけで日本史がすっと頭に入ってくる本です。
国家の盛衰 渡部昇一 本村凌二
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著者は上智大学名誉教授の渡部昇一さんと東京大学名誉教授の本村凌二さんです。本書は2人の議論を本としてまとめたもので、これまでの歴史を振り返りながら、国の栄枯盛衰について言及しています。
本書では、まず覇権国家(最強国家)およびその成立条件を定義し、古代における最強国家・ローマ帝国、大航海時代を制したスペイン・オランダ、産業革命で一時代を築いたイギリス、そして現在の最強国家・アメリカの盛衰に関して議論されています。また、最近成長が著しい中国についても触れられています。
防衛問題含め、これからの日本を考えていくうえで必要なことが満載の本です。
ローマ人の物語1~15 塩野七生
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ローマの歴史を学ぶなら、小説寄りのこのシリーズから始めるとローマの世界観に入りやすいです。その後、とくに気になった箇所を歴史家が書いた専門書で学ぶのがよいでしょう。(カエサル著のガリア戦記は必読)
とくに、”第二巻・ハンニバル戦記”、”第四巻・ユリウスカエサル ルビコン以前”、”第五巻・ユリウスカエサル ルビン以後”は戦闘描写が多く含まれているため、歴史にあまり興味がないという人でも楽しく読めるはずです。
ローマ人の一貫した考えや国土を拡大する際の政策、国の栄枯盛衰など、学べることが非常に多くあります。はっきり言って、ローマの歴史を知って損なしです。
物語フランス革命 安達正勝
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フランス革命の概要が理解できる本。ページ数が多くないのですぐ読めます。
実は、ルイ16世はギロチン台の開発に関わっていたそうです。
なんとも皮肉なことですが、彼はギロチン台によって処刑されています。
大君の通貨 幕末円ドル戦争 佐藤雅美
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外国人商船に対する幕府の対応、それに応じて変わる当時の日本円相場の推移をまとめた一冊。
外国人商人と幕府、それぞれの思惑が巧妙に描かれている点が読んでいて面白かったです。
敗北を抱きしめて上 ジョン・ダワー
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戦後の日本人の生活や彼らの置かれた状況がありありと書かれています。
自分がいかに恵まれた時代に生まれたかと痛感させられます。
すべての日本人 (特に若者) に読んでほしい一冊です。
田中角栄 早野遥
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田中角栄の生い立ちから政界の覇者となって死ぬまでをコンパクトにまとめた一冊。
彼なりの生き様を感じることができます。
英語襲来と日本人 斎藤兆史
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英語襲来と日本人では、江戸時代から現代までを振り返りながら、“日本人がどのように英語と向き合ってきたか”、“日本人にとって英語とは何なのか”を検証しています。
本書では、日本に定住したはじめての英語母語話者、ウイリアム・アダムズの話や日本からアメリカに渡った人物・ジョン万次郎の話、「学問のすゝめ」で有名な福沢諭吉の話、英語エリートの新渡戸稲造の話などが取り上げられています。
教科書や参考書がほとんどなかった時代だけに、彼ら (とくに福沢諭吉) の英語に対する頑張りや姿勢からは多くのことを学べます。
また、本書は英語に関する以下の3つの注意点を教えてくれます。
①日本語と英語が構想的にかけ離れた言語である以上、言語の発達期を過ぎた日本語の母語話者をただ英語漬けにしただけでは、挨拶はうまくなるかもしれないが、文法的に正しく、内容的に高度な文章を操る英語使いにはならない。
②極端な外国語学習をおこなえば、かならず母語の習得に支障をきたす。さらには言語文化の変質を引き起こす。
③本当に大事なのは英語力ではなく、時代の動きを正確に見極め、それに俊敏に対応する能力のほうである。
<理系全般>
物理数学の直観的方法 長沼信一郎
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この本を読めば、理工系学生が習うテイラー展開やフーリエ級数、複素関数などをイメージでとらえられるようになります。こんな考え方をすればよいのかと関心させられます。
これが物理学だ! ウォルター・ルーウィン
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マサチューセッツ工科大学の物理の講義を本にまとめたものです。
先生の体を張った授業が非常に印象的でした。
授業はインターネットで無料で視聴することができます。
こういった本を読んで、興味を持ってから勉強するのが本当の順序ではないかと思います。
津波と波浪の物理 保坂直紀
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数式を使わずに波が説明されています。波の具体的なイメージを掴むことができる1冊です。
人工知能は人類を超えるか 松尾豊
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話題の人工知能に関する本です。
実際に人工知能の研究をされている方が人工知能の役割や未来について書かれた本です。
内容は少し理系色が強めです。
ゾウの時間ネズミの時間 本川達夫
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ヒトの心臓が一生で何回鼓動するか知っていますか。
ヒトが翼を手に入れたとしても、空を飛べない理由を知っていますか。
「ゾウの時間ネズミの時間」は、生物学の楽しさや”それは知らなかった”という驚きを存分に体験できる本です。生物学の特別な知識は必要ありません。
ちなみに、著者の本川達雄さんは東京工業大学の名誉教授であり、非常に名の知れた方です。
脳には妙なクセがある 池谷裕二
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著者の池谷裕二さんは東京大学・薬学系研究科で教授を務めている方です。池谷さんは脳の研究者として、脳科学に関する一般向けの本をいくつか書かれています。
本書ではとくに、脳の妙なクセを事例とともに取り上げています。脳科学は難しいという印象が先行しがちですが、本書は脳科学の知識が全くない人でもスラスラ読めるようになっています。
以下に私が面白いと感じた箇所をまとめておきます。
- 脳は自分が好き… 脳は自分をできる奴だと思い込んでいる。例として、アンケートで平均以上と答える人が多いことなどが挙げられる。また、男性の他人の不幸を喜ぶ感情は女性のそれよりも強く働く。
- 後知恵バイアス… 物事が起きてからそれが予測可能だったと考える傾向のこと。”あのとき株を売っておけば”や”もっと慎重に運転していれば”など…
- 所持効果… 人は所有することにより、そのモノへの主観的な価値が高まる。
- 脳は自己満足する… 人は感情と行動が一致しないとき、その矛盾を解決しようとする。昔の行動を変えることはできないため、感情をあとから無理やり変えることが多い。
日本型モノづくりの敗北 湯之上隆
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著者は日立研究所の半導体事業部にて仕事をしていた湯之上隆さんです。
湯之上さんの入社当時、日本の半導体事業は世界首位を独占しており、黄金時代といわれていました。しかし、その後の韓国、中国の台頭により、日本の半導体事業は衰退しました。そして、湯之上さんはそれを現場という最前線で経験されています。
本書はその実体験をもとに、衰退の原因を述べたうえで、半導体にとどまらず日本のモノづくり全般における欠点を指摘しています。
「日本の技術力は高い」と世間では認識されていますが、果たしてそれは本当なのでしょうか…
理科系の作文技術 木下是雄
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この本は理科系の文書(論文など)の書き方について解説しています。
日本語はあいまいな表現が多いですが、理科系の文書ではやはり言い切ることは大切です。
理系白書 毎日新聞科学環境部
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理科系の人は全員読むべき一冊。
技術者を取り巻く環境や教育現場、研究機関などにおける問題が取り上げられています。
この本が発行された2003年から10年以上経ちましたが、理科系人材の待遇は果たして良くなっているのかと考えされられます。
<役立つ>
池上明の教養のススメ 池上明
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池上さんを中心としたゲストスピーカーとの対話形式で、教養の大切さについて事例を挙げながら説いています。
私がいろいろなジャンルの本を読むきっかけとなった本です。
考具 加藤昌治
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アイデアを出さなければならない、企画を提案しなければならないといった場合に役に立つ本です。
「続ける」技術 石田淳
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物事を続けることができないのには理由があります。この本は、その答えについて言及したうえで、続けるコツを教えてくれます。
続けたいけど続かない、そもそも続けるやり方がわからないといった人にオススメです。
脳の強化書 加藤俊徳
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脳には異なる領域(本文中の表記は脳番地)があるということ、それから、それら1つ1つの強化方法が解説されています。難しい用語が使用されていないため、内容が頭に入って来やすいです。
失敗学の法則 畑村洋太郎
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人は必ずどこかで失敗をします。
みなさんにも、“やってしまった”という経験があるはずです。失敗をしてしまったときに大切なことは、それに対してどう対処するかです。
この本を読めば、失敗の受け止め方や生かし方を学ぶことができます。
<日本語・文章>
20歳の自分に受けさせたい文章講義 古賀史健
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文章を自分の思ったように書けないという人にオススメの本です。自分の意見や考えを文章にするコツを手取り足取り教えてくれます。以下は簡単なまとめです。
●文章はリズムで決まる
文章の正体はリズムであり、そのリズムは文章の論理展開によって決まる。
文章を論理破綻させないためには、接続詞を意識すること。
視覚的に読みやすい文章にするためには、1行の間に句読点をひとつは入れ、漢字とひらがなのバランスを意識すること。
また、言葉の重複はなるべくさけること。
●文章の面白さは構成で決まる
文章の構成は序論(導入)、本論(本編)、結論(結末)の順。
導入が面白くないと読者は文章を読んでくれない。
予告編がつまらないと、映画の本編を見に行かないのと同じ。
●読者の「椅子」にすわる
わかるヤツにわかればいいではダメ。
自分の文章に自分でツッコミを入れること。
自分の頭でわかったこと以外は書かない。
●原稿にハサミを入れる
時間をおいてから、自分でもう一度読んでみること。
他人の意見を聞くこと。
長い文章を見つけたら、短い文章にきりわけること。
細部がどれだけ描写できているかを確認すること。
説明しすぎるくらいでよい。
朝日新聞校閲センター長が絶対に見逃さない 間違えやすい日本語 前田安正
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捲土重来、唯々諾々、泰然自若、喧々諤々、毀誉褒貶、人工に膾炙する...この中に1つでも読めないもしくは意味を知らない表現があれば、この本を読みましょう。
母国語のレベルを上げることも大切なことです。
漢字と日本人 高島俊男
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著者は東京大学で中国語学・中国文学を専攻された高島俊男さんです。
本書は漢字と日本語の歴史をたどりながら、日本人なら誰もが知っておきたい漢字と日本語および日本人の関係を教えてくれます。
ここでは、私がとくに興味深いと思った内容をまとめます。
漢字と日本語は無縁
かつて日本には言語の存在自体はありましたが、それを表す文字がありませんでした。そこに入ってきたのが漢字です。そして日本人は漢字を使い始めました。
つまり、日本人はもともと日本語とは無縁である、漢語 (中国語) を表すための文字 (漢字) を借り、これを多少手なおししてもちいていることになります。
したがって、漢語 (中国語) と日本語には類縁関係はありません。これは日本語をローマ字で表記しても、日本語が英語と同系統の言語にはならないのと同じことです。
日本語教のすすめ 鈴木孝夫
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著者は慶応義塾大学名誉教授の鈴木孝夫さんです。鈴木さんの専攻は言語社会学で、これまでに「ことばと文化」や「武器としてのことば」など多くの本を書かれています。
本書は日本語の奥深さ、面白さを明解に説いた一冊です。
日本語は英語に比べて未熟で非論理的な劣等言語などと耳にすることがありますが、それが全くの間違いであることがこの本からわかります。
また、言語による文化の違いについても触れられており、例えば、国や地域によって虹の色の数が違うことが言及されています。
お笑い芸人に学ぶ ウケる!トーク術 田中イデア
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トークがうけないのには理由があります。
具体的には、
- 自分の気持ちに原因がある… 緊張して頭が真っ白になってしまう、無意識に笑いのハードルを上げている等
- 話の内容に原因がある… 正直すぎて話のネタが弱い、話がウソっぽく疑われてしまう等
- 話の組み立てに原因がある… 説明不足のため話がすんなり入ってこない、詳細を語りすぎて話が脱線している等
- 話の伝え方に原因がある… 話の間やテンポがおかしい、擬態法を上手く使えていない等
の4つが挙げられます。
本書ではこれら4つの原因を踏まえたうえで、トークを面白くするための方法が提示されています。とくに、話をオチまでもっていく技術は身につけたいです。
自分のトークに磨きをかけたい人はぜひ読んでみてください。
<経済・経営・マーケティング>
今までで一番やさしい経済の教科書 木暮太一
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経済の基本となる考えについて、本の題名通り非常にわかりやすく解説しています。
景気がいいって何なの、円高・円安がわからない、日銀が何をしているか知らない、そんな方にオススメの本です。
超入門資本論 木暮太一
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”超入門資本論”は、資本主義におけるお金と働き方の絶対的なルールを教えてくれます。
ルール①
給料は、あなたを働かせ続けるために「必要なコスト」で決まる。
ここでいう「必要なコスト」とは、食費や睡眠のための住居費などを指す。
結局のところ、年収が1000万円あったとしても、生活はカツカツ。
ルール②
労働者が給料以上に働き、それが会社の利益になる。
つまり、我々は知らない間に、給料以上働かせられていることになる。
本書は、上記以外のルールについても詳しく触れています。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 盛岡毅
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著者はUSJをV字回復させた人として知られる盛岡毅さんです。
著者が自分の中学生の娘に向けて書いたというだけあって、本書はマーケティングの基本を理解するにはもってこいの1冊となっています。
具体的には、“マーケティングとは何か”という部分から始め、USJの事例を挙げながら、目的と目標の違いや目的を達成するための戦略や戦術の立て方、戦況分析の仕方が取り上げられています。
マーケティングで使用される考え方は非常に汎用性が高く、人生の様々な場面で応用が利きます。
そして、マーケティングの概念が理解できると、USJがハリーポッターのエリアを作った理由やハロウィーンのイベントを始めた理由、さらにはUSJがV字回復できた理由がわかります。
本の最後のほうでは、著者の日本企業に対する熱いメッセージが綴られています。
これ、どうやったら売れるんですか 永井孝尚
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著者の永井孝尚さんは、専門用語を使用せずにわかりやすい言葉でマーケティングの本質を伝えることをモットーとしている方です。
本書では、身近な疑問からはじめるマーケティングと題して、腕時計やベンツ、セブンイレブン、きゃりーぱみゅぱみゅの話をもとに、マーケティングで必要となる基本の考えを紹介しています(「ブルーオーシャン戦略」、「顧客とブランド」、「チャネル戦略」、「イノベーター理論」等)。
イノベーションのジレンマ クレイトン・クリステンセン
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言わずと知れた名書。
これまれでの事例をもとに、どのような条件下でイノベーションが起こるのか、またその影響はどれくらいあるのかについて言及されています。
客観的事実のみが述べられているため、納得せざるをえません。
フリー クリス・アンダーソン
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本書はまず”無料”とはなにかを定義したうえで、無料がもつ働きを解説しています。本の名前の通り、”無料”からお金を生み出すことについてよく言及しています。
この本を読めば、Google や Facebook が無料でサービスを提供する理由がわかります。
以下に、私が興味深いと思った無料のルールを載せておきます。
- デジタルのものは遅かれ早かれ無料になる
- フリー (無料) は止まらない
- フリー (無料) からもお金儲けはできる
- どの業界にいても、遅かれ早かれフリー (無料) と競いあうことになる
- フリー (無料) は別のものの価値を高める
<政治・宗教>
池上彰の政治の学校 池上彰
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日本の財政は赤字。
また、年金をはじめとする社会保障制度は崩壊寸前といわれています。どう見ても、日本の政治はうまくいっていません。
うまくいかない理由は、政治家が票集めに走っているところにあります。
それはつまり、今の政治家が自分に投票してくれる人 (主に高齢者) のために働いているということです。このまま高齢者よりの政治が続けば、必ずどこかのタイミングで日本という国は傾きます。
そうならないためにも、日本国民1人1人が政治の基礎知識を身につけ、選挙に行かなければなりません。
本書は、選挙や政党、国会の仕組みを紹介した上で、日本の政治のこれからについて言及しています。初めて政治のことを学ぶ人にとってとてもわかりやすい内容となっています。
政治の基礎をこの1冊で!
池上彰の宗教がわかれば世界が見える 池上彰
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本書ははじめに世界の宗教について軽く触れた後、池上彰氏が宗教の専門家にインタビューをするという構成となっています。
内容としては、仏教と神道、キリスト教、イスラム教の世界3大宗教が取り上げられています。各々の専門家に質問をしていくことで、それぞれの考えや歴史.背景といった基礎的なところが理解できるようになっています。
とくに、仏教と神道の章では、“日本人は無宗教なのか”という疑問についても深く議論されています。
“宗教とは何か”、もっと言えば、“死とはなにか”について考えることができる一冊です。
<社会問題>
ネットのバカ 中川淳一郎
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著者の中川淳一郎さんは博報堂に勤務後、ネットニュース編集者になられた方です。ネット記事関連の仕事をしているため、ネットでウケる記事の書き方やネットの裏事情に精通しています。
本書は、そんな中川淳一郎さんがネット社会とそれに群がる人を冷静に評価した一冊です。
中でも押さえておきたいのは、中川淳一郎さんが語る<ネットに関する基本4姿勢>です。それは以下の通り
- 人間はどんなツールを使おうが、基本能力がそれによって上がることはない
- ツールありきではなく、何を言いたいか、何を成し遂げたいかによって人は行動すべき。ネットがそれを達成するために役立つのであれば、積極的に活用する
- ネットがあろうがなかろうが有名人は有能なまま、無能な人は無能なまま
- 1人の人間の人生が好転するのは人との出会いによる
普段からネットに深くかかわっている人であるだけに説得力があります。ただただ、うなずくだけです。
ネットが当たり前になった時代だからこそ、この本は読んでおきたいところです。
学力低下は錯覚である 神永正博
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学力低下問題について、統計をもとに分析、考察した本です。
著者が導いた結論は、少子化と一様な教育が原因で学生の学力が低下しているように見えているだけというものです。(簡単にいうと、今までレベルの高い大学に入れなかった学生が、少子化のおかけでそうした大学に入れるようになったということ。大学の教員側からしてみれば、学生の質が落ちているように感じる。)
また、国際学力テストの順位に関しても、母集団が増えたために日本の順位が落ちただけで、相対的な日本の順位はあくまで変わっていません。
テレビやネットで誇張される表現を鵜呑みにせず、統計に基づいた議論がしっかりとなされるべきだと気づかせてくれる本です。
生きる意味 上田紀行
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著者は文化人類学を専門とされている上田紀行さんです。上田さんは本書「生きる意味」の他に「がんばれ仏教」や「スリランカの悪魔祓い」といった本を書かれています。
本書は、現代日本人が「生きる意味の不況」に陥っていると問題提起をしたうえで、その原因や解決策を探る構成となっています。
世界的に見てとても裕福な生活を送れる日本で、なぜ自殺や凶悪犯罪がなくならないのか。とくに、そうした一線を越えた行為がなぜ普段は優等生の「いい子」によってなされるのか。景気が回復しさえすれば、本当にすべてが解決するのか。
この本は、老若男女問わず自分の「生きる意味」を模索しているすべての人にオススメの本です。
<小説>
深夜特急1~6 沢木耕太郎
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著者・沢木耕太郎さんの一人旅を本人の体験を元に描いた本。
香港・マカオからシルクロードを通り、ロンドンに至るまでに、彼が見たもの、感じたものについて細かく書かれています。
情景描写が非常にうまく、まるで旅をしているかのような気分を味わえます。
阪急電車 有川浩
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阪急電車はえんじ色の車体とレトロな内装が特徴で、大阪 (梅田)と神戸三宮、京都、宝塚間を日夜走っています。
この物語はその中でも、阪急今津線の宝塚駅から西宮北口駅までの各駅 (往路と復路) を舞台として、偶然乗り合わせた者同士が関わりを持っていく様子を描いています。
笑いあり涙ありの構成となっていて、読み終えた時に心がほっこりとする作品です。
カエルの楽園
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著者は「永遠の0」や「海賊と呼ばれた男」でお馴染みの百田尚樹さん。
本書では、憲法9条改正を含めた日本の国防問題をカエルの世界を用いて表現しています(巻末でこの作品はフィクションであると述べてはいますが)。
人間をカエルに置き換えることによって、我々が置かれている現状を俯瞰的に見ることができます。
“平和とは何か”、“愚かなのは誰か”、非常に考えされられる一冊です。
白夜行 東野圭吾
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言わずと知れたミステリー作家・東野圭吾さんの作品。小説の世界に引き込まれてページをめくる手が止まらなくなる、そんな1冊です。
幼くして父親を殺された桐原亮司(少年)とその近くに住む西本雪穂(少女)。2人の少年少女に焦点を当てて、彼らの成長を別々に追う形で物語は進行します。話が進むごとに徐々に亮司父の殺害事件の全貌と2人の本性が暴かれていく構成です。物語が最後に近づくにつれて感じる気持ちの高ぶり。はたして彼らは事件に関わっていたのか。衝撃のラストを見逃すな。